構造物診断フロー

日常点検において本機器を点検員が操作します。
変化があった場合はセンサーの台数を増設、計測専門チームによる詳細点検を実施します。>詳しくはこちら

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基礎資料収集
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設計図書、完成図書
構造物設計に際して、事業主体が作成した設計図書(仕様書、設計書、数量計算書、設計図面、設計計算書、付属資料等)および工事竣工段階での完成図書(一部設計図書と追加変更有り)を収集することで構造物の詳細、設計荷重条件、応力レベルなど、対象構造物の設計上の着目点を絞り込むことが可能となります。さらに、接合部などの詳細を把握することもできます。
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現場管理者の声
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点検業務従事者の印象
点検業務従事者は定期的に対象構造物に直接触れているため、揺れや振動など動的挙動に対する人間センサーとなります。このセンサーの把握したデータを適確に解明することで、より計測精度をあげる情報を得ることができます。「気持ち悪い」や「怖い」の声尾が貴重な診断情報となります。
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設置環境
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立地条件、本体構造物からの影響
風雪の状況、大気の塩化物濃度、湿度滞留状況、免振支沓の影響、本体橋梁のたわみ、伸縮装置などからの衝撃振動、橋体から張り出した受け台の構造および断面変化状況などは、付属物に対してはおおきな振動要因となっていることが構造診断の重要な要素となります。
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加速度計測
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ピックアップ設置(1~4箇所)
片持ち式支柱の場合は、接触子の設置箇所は、①固定部、②1次モード振動部、③2次以降のモード振動部の3点が好ましいです。ただし、基部の振動をサンプリングする場合は起点側と終点側の2ヶ所の配置がより好ましいです。
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動的挙動把握
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加速度計測値から挙動把握への展開
加速度計測値をバンドパスフィルターを経由してノイズ除去処理後、FFT解析を行い卓越振動数を求めます。また、2重積分することで変位量を演算します。さらに、その値を重ね合わせてリサージュ(軌跡)を各断面(X-Y、Y-Z、Z-X)毎に把握、その量と分布を検証、構造物の特性を把握するための諸量を求めます。
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固有値計算
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固有振動数の認識
FFT解析することで構造物の卓越している周波数が求められます。その固有振動数(固有値)が、構造物の揺れやすい特性値か周辺環境から影響を受けやすい周波数範囲かを数値的に評価します。近接する複数の卓越周波数が現れる場合も構造物によってはあります。また、倍数の周波数が卓越して示される場合もあります。
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変位計算
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加速度2重積分による演算
サンプリングした加速度データを2重積分して実際の構造物の変位量に近い変形量を求めます。時間軸で表現すると各軸(XYZ)方向の変位量の推移が把握できます。また、時間軸変位で固有値との関係も評価できます。
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リサージュ
(軌跡)描画
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軌跡形状による変状の判断
各断面(X-Y、Y-Z、Z-X)毎に描画することで、その断面を構成する部材の時間軸変位が把握でき、形状からおおよその変状部位が推定できます。
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比較分析
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たわみ計算等の静的演算値との比較
変形量(変位)は静的に設計された変位(たわみ)と比較することで発生している応力レベルを推定することができます。さらに、変位時刻歴から近似曲線を得ることで対数減衰率を求めることができ、減衰定数から類似構造物のデータと評価することで、揺れ易さや応力振幅の繰り返し予測ができます。
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原因究明
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応力レベル確認
定量分析から発生している応力レベルを疲労打切り限界に比して評価することで寿命推定の基礎データとなります。さらに、発生部位を特定することで補修すべき対処方法が未然に判明する優位性があります。
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構造詳細調査
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部位詳細調査(隙間、変形、クラック等)
変状原因が把握できなければ、従来調査手法によって、構造物を詳細点検することが可能であります。箇所と部位が特定できているので従来調査手法であっても安価に対応ができます。
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健全度向上策
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劣化要因の抽出、対策補強等施工
計測データを集積、時間軸での履歴分析を定期的に行うことで変状の時間的経過が把握できると、近未来の損傷の可能性が予測されるので対処療法ではなく、定期点検時に部材交換、部分補修などを平行して行うことができます。結果としてコストパフォーマンスに優れた維持管理ができることになります。
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改善成果計測
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対策後計測(着目データの変化による評価)
部材交換や補修施工後に計測することで、その対策が有効であったかを数値的に評価することができるため、以後の維持管理と同種構造物の対策手法の確立にしすることができるようになります。
数値に変化があった場合は...

本計測セットを取扱説明書通りに使用して計測をしていただき、過去の計測データと差異があった場合は、遠慮なくお問い合わせいただき、場合によっては詳細点検を行う必要があります。詳細点検の手法や計測データの評価は情報開示いたしますのでご安心ください。点検前に対象構造物の各データの目安値をお知らせすることも可能です。